建物の設計を依頼すると・・・建築家先生の奇抜デザインの餌食になってしまうのではないか・・・使い勝手は大丈夫?雨漏りは大丈夫?
こんなイメージを持たれている方が意外にも多いのでビックリ!
さらには、建築士でも施主の建物は自分の作品だと主張する者も少なくないのがビックリ!
どんな建物であっても、以下の項目が最優先されますので、大きな問題になる筈がないのですが…実状は異なるのでしょうか?
1. 使用者の生命と財産の保守
2. 耐震強度の説明とレベル選択
3. 建築基準法・消防法・条例・協定・予算の厳守
4. 依頼者(使用者)の使用目的を調査・分析
さて、使い勝手のよい・気に入った建物を入手するには、どうすれば良いのでしょう?
車のように、雑誌やカタログから性能・評判などを比較して、ディーラーで試乗・値引きを行って購入できれば良いですよね。
しかも、数年で買い替えができれば・・・◎。
バブル崩壊前であればインフレが常でしたので買い替え戦略も選択できたでしょうが、30~35年ローンが一般的な現在では車のように「とりあえず」の購入もできなくなりました。
昨今では車・服・食事・・・と、様々な商品のラインナップが広がり、選択肢も増えています。
大衆的流行よりも各自が満足できる、使いやすさ・心地良さに重点を置いて、自分らしいスタイルを求めるようになってきたのだと思います。
しかし建物になると、~風のマンションや建売住宅、~LDK、投資用物件・・・と、販売側の用意するラインナップは非常に貧弱なのが現状です。
大理石の玄関・ディッシュウォッシャー付キッチン・バス乾燥機搭載・・・など、本質的な生活に目を向けたものは皆無といっていいでしょう。
個人住宅であれば、食事や食器の趣向からキッチンのスタイルが検討され、リビングやダイニングも使い方によっては1つの方が便利かもしれませんし、人数や持ち物、趣味などによっても収納量や方式も変わって当然です。
集合住宅においても、多様性や変化に対応できる基本システムとして、防音・断熱・プライバシー・・・を提供するだけで、入居者は自身のスタイルを作ることができます。
パブリック的要素が含まれる店舗・オフィス・医院・・・などにおいては、社会に対して自身のスタイルを示し、サービスの対象を広げたり限定したりすることも可能です。
条件や予算によっては、全てを叶えるのは難しいかもしれませんが、優先順位を明確にした、自身のスタイルは心地よいに違いありません。
なかなか買い換える事ができないだけに、体型に合わせた、自分を表現できるオートクチュールを手にしてはいかがでしょうか。