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□ 1級建築士&1級建築士事務所(疑問) □

   「耐震計算偽装事件」以来、一級建築士の資格が注目されるようになりましたが、報道などから察すると一般的なイメージと実像との間には、かなりの隔たりや誤解があることが分かりましたので、一級建築士事務所である弊社と併せて、実態を紹介いたします。
 建築士には、国土交通大臣から免許を受ける一級建築士と、都道府県知事の免許を受ける二級建築士とがあります。どんな建物でも(原則的に)、建築確認申請が建築主事により受理され確認済証が発行されなくては建物を建てることはできません。その建築確認申請書類を申請できるのが建築士なのです。一級・二級・木造の違いは、建てられる構造や規模・種類として認識していただければいいでしょう。

 づぎに、個人・法人でも設計・工事監理を業務として行うためには、建築士事務所登録(一級・二級・木造)が必要となります。弊社の場合は、私が社長であり一級建築士なのですが、とある有名建築家の安○忠○さんも社長ではありますが一級建築士ではありませんでした(現在は功績から資格を授与されました)。要は、開業するためにだけ建築士が必要なので、会社として建築士を雇えば設計業務を行えるのです。

 目立つ大きな勘違いとしまして、一級・二級・木造建築士(以降一級建築士)が設計業務の全てを行うとして捉えられている点です。一級建築士には、総合的な知識と公正な判断力が必要になりますが、現在の建物には規模・機能・安全性などの観点から、さらに細分化された専門知識が不可欠です。そのため1つの建物の設計には、大雑把に分類して、意匠設計・構造設計・設備設計(それぞれに専任の登録一級建築士がいる)のスペシャリスト達で行います。ですので、資格があり常識的な判断はできるものの、全ての分野において万能という訳でもありません。ちょうど、医師免許を持つ内科の先生が眼科における専門知識を持ち合わせていないような感じでしょうか。

 弊社は上記の分類では意匠設計の担当になりますが、施主の要望・予算・法律を軸に計画を進め、デザインに合わせて構造・設備と協力して設計を行います。最近の報道では、経済的な判断から構造設計事務所を下請け扱いしていますが、構造・設備共に設計は対等で、互いの存在から新しい解決策やデザインが生まれる大切なパートナーです。意匠設計事務所とは、イメージする音を奏でるオーケストラの指揮者のような存在であると考えていただけば幸いです。

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