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□ 安全と安心(工事監理) □

 ここでは、「安全」と「安心」をどのように確保するかの観点でお話したいと思います。外見上は同じようなもので、内情は建物ごとにより様々です。機械が画一的に作るものではなく、個性のある職人の技に依存する部分も多いのです。

 「職能分離の原点」でも触れましたが、立会い検査、抜き取り検査、納品書の確認を「安全」確保のために行っています。どんな施工者であろうとも、正確な設計図と厳しい工事監理の元では、手抜き工事ができるハズがないからです。と言い切りたいのですが、建物を隈なく隅々まで工事過程に合わせて、検査→指摘→再検査を行うのは膨大な時間と費用が掛かり、実質的には不可能だと思います。また、施工も検査も人が行いますので、グレー部分も少なくない気がします。悪意を持って言い換えれば、写真撮影部分や検査部分だけをきちんと施工さえしていれば、残り部分は誤差範囲内で合格と処理されてしまう可能性はなくなりません。 

 友人から、入居している建物の安全性を問われる事があります(私が全く関与していない建物)。安全性については、設計図書(特に構造計算書)、保証書類、各検査報告書、ミルシート(鉄筋や鉄骨の出所を証明する納品書)、工事管理報告書(隠れてしまう部分の配筋写真・配管写真を含む)を用意の上、検査機関に依頼すれば結果がでます。もし、書類一式もないような古い建物であれば、破壊検査を含めた検査を依頼するのもよいでしょう。現在の基準で評価しますので、不足があれば指摘を受けるでしょうし、そうでなければ安全かもしれません。と、残念ながら「安心」を与えるような返答はできませんでした。

 経験則として、施工会社の規模や実績、財務状況からだけでは、建物を評価することはができないことが判りました。工事主任(現場監督)の性格や気質が一番大きく、建物の品質に関与するのです。散らかった現場ではダメ直しの多いそれなりの物となり、良いとされる関連工事会社も段取り悪さで、能力を発揮できません。  そんな工事主任にお願いできれば、要点を抑えた監理ができますし、竣工後も「安心」した生活を送れます。数年後のメンテナンスでも軽微で済むことでしょう。

 少々、話が遠回りしてしまいましたが、プロから見る「安心」とは施工者の顔と思想が明快なことなのです(勿論ハイレベル)。そのため弊社では、施工会社選出の際には担当の工事主任とも、経歴だけではなく面接ができる体制で臨んでいます。

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